シュール手芸作家・ころとろのblog

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段ボール製VRゴーグル(Google Cardboard)を40個くらいの小ロットでつくったよ、の話

こんにちは、ころとろです!
今回は、イベント出展用に段ボール製VRゴーグルGoogle Cardboard)をすこし量産したときのお話です。大体40個くらい作りました。
同じような制作を考えてる方の足しになればと思って書きますよー

 

段ボールをたくさんきれいに切りたい、と思ったが

段ボール製VRゴーグルGoogle Cardboard)は、Eフルート(厚さ1.5㎜程度)の段ボールを複雑な形状に切って組み立てて作ります。
手では到底たくさんきれいには切れないです。

段ボール印刷業者さんにも問い合わせましたが、現状1000個を超えないと依頼は難しいらしいです。
たくさんきれいに切るには型を作る必要があるらしく、型代が数万円単位でかかるので、段ボール1枚当たりの値段がかなり跳ね上がってしまうとのことです。

レーザー加工機を使うことにした

そこでいろいろ調べてFabスペースによくあるレーザー加工機を使うことにしました。
これなら小ロットでのきれいな段ボール切断ができます。

レーザー加工機で切ったのはこんな感じ。

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試しに手で切ったものはこれだけど、ひどい。

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やっぱりレーザー加工機は良いね!

(段ボールは発火の危険があるとして施設によってはレーザー加工を禁止しているところもあるようです。やってみる場合は都度調べてから実施してね)

レーザー加工のポイント

折り線の部分を彫刻モードではなく弱めの出力の切断モードでやること。
(切断はオブジェクトの形に沿ってレーザーを入れるので、彫刻より早く済みます)
あと、レーザー加工自体が、燃やし切る感じの加工なのでどうしても表面にススがついて黒くなります。
片面白の段ボールを使って、表を白面にする予定でしたが、結構ススが目立つので結局裏面のベージュを表に出して使いました。
これからやる方は両面ベージュの段ボールを使うことをおすすめします。

あと、外枠やくりぬき部分の切断加工についても、レーザー加工だけで完璧に切りとろうとするとススや焦げも大きくなりがちなので、カッターで切りはなせる位につなぎが残る程度の出力のほうがいいかもしれません。

レーザー加工やってみた時の写真

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レンズ部分の丸がキレイにくりぬかれてます。

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VRゴーグル制作にあたって買ったもの

まず、勿論段ボール板。少し大きめを買って切って使いました。
Amazonで購入。3000円弱でA1サイズが10枚セットなので、私が使った展開図だと40個はとれるはず。

VRゴーグルなのでレンズが必要です。Alliexpressで周りにツメがついているタイプのプラスチックレンズを100枚セットで買いました。ツメがなくても展開図を工夫すればなんとかはなるかもしれません。価格は100枚で現在2200円程度。空輸なのでやや時間がかかりますが、ちゃんと届きました。

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ja.aliexpress.com

VRゴーグルにはマジックテープ止めの部分があるので、Amazonで強力接着タイプのマジックテープを購入。1200円くらい。

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今回は組み立て済みの状態で頒布だったため、組み立て用にグルーガンのりを購入。これもAmazonです。(使う際はグルーガン本体も必要です、100均とかにもあります)

 

展開図を手直しした

そのままのGoogle Cardboard展開図はかなり複雑だったのと、サイズ的に省略できそうな部分もあったので、手直し。
タッチ部分をアルミホイルをつかって作れるようでしたが、ちょっとうまくできるか不安だったのでその部分は削除、ゴーグル下部に画面に触れられる穴を2つ開けた形の展開図としました。

元のPDFデータを半端に使おうとしたのでイラレ的にはとても汚いデータですが、フリーで置いておきますのでよかったら自由に使ってください。
折線が赤、外枠が黒、くりぬきが青の線です。レーザー加工機用のソフトでもaiデータを開けます。

aiデータはこちら

組み立てました

40個組み立てるのは歌でも歌いながらやればすぐ終わりました。

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今回のやり方では、表面への印刷は難しかったのでシールを別に作って貼りました。

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キャリブレーションQRコードを作った

Google Cardboardをカスタムする場合、設定で読み込むキャリブレーションQRコードがあるとより快適に視聴できます。先のai展開図データでゴーグルを作った場合のキャリブレーションQRコードもおいておきます。

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QRコードは、Google Cardboardのデベロッパーサイト内で作れます。作成したゴーグルの奥行などの数値を入力するとQRコードが生成されます。

https://vr.google.com/intl/ja_jp/cardboard/viewerprofilegenerator/


私はこれもシールにしてVRゴーグル本体側面に貼っておきました。

スマホVRコンテンツの頒布のときとかに

私は今回同人イベントでスマホVRコンテンツを頒布したので、ついでにゴーグルも作った感じです。まだまだスマホVRゴーグルはもってる人少ないし、ないと見れないので。

スマホVRゴーグル自体はもう廉価なものが大量に出ているので、1個とか2個とか自分用で使う際は1から作る必要はないかと思いますが、ちょっと多めにイベントで頒布したいとか、名入れやキャラクター入れをしたゴーグルを作りたいなどの際に参考にしていただければ幸いです。

そんな感じ!